一般皮膚科
かゆみ、赤みを伴う皮膚疾患
痛みを伴う皮膚疾患
できものを伴う皮膚疾患
うつる皮膚疾患
その他

手荒れ(手湿疹)

水仕事や手指の消毒が多い毎日の中で、手のかさつきやひび割れ、かゆみに悩んでいませんか。手荒れ(手湿疹)は、手のひらや甲、指に、乾燥やひび割れ、水ぶくれ、皮むけなどが起こる状態で、飲食業や医療・介護のお仕事、美容師さん、家事や育児で水に触れる機会が多い方によくみられます。主な原因は、洗剤やシャンプー、消毒液、ゴム手袋などによる刺激やアレルギーです。ステロイドなどの塗り薬やかゆみを抑える飲み薬で、早めに炎症を落ち着かせる治療が基本です。
予防としては、手を洗ったらすぐに水気を拭き取り、こまめにハンドクリームを塗ることが大切です。水仕事のときは、綿の手袋の上からゴム手袋を重ねるのもおすすめです。毎日使う手だからこそ、早めのケアで守ってあげてください。

あせも(汗疹)

汗をたくさんかいたあと、首まわりやわきの下、肘や膝の裏などに、かゆみのある赤く小さなブツブツが出てきたら、あせも(汗疹)かもしれません。汗の出口が詰まり、皮膚の中に汗がたまることで起こります。お子さんに多いイメージがありますが、暑い中でのお仕事やスポーツのあと、下着のゴムや肌着が当たる部分、寝ている時間が長く背中が蒸れやすいご高齢の方など、大人にもよくみられます。強いかゆみでかき壊すと、細菌が入って化膿することもあります。汗をかいたらこまめに拭いたりシャワーで流したりして、肌を清潔に保つことが大切です。吸湿性・通気性のよい衣類を選ぶのもおすすめです。かゆみや赤みが強いときは、ステロイド外用薬で早めに落ち着かせましょう。

じんましん

じんましん(蕁麻疹)は、皮膚の一部が突然赤く盛り上がり、強いかゆみを伴う症状です。蚊に刺されたような膨らみが地図状に広がることもありますが、多くは数時間ほどで跡を残さず消えていきます。食べ物や薬、感染症、汗、寒暖差、ストレス、疲れなど、さまざまなことがきっかけになりますが、原因がはっきりしないことも少なくありません。かゆいときは、患部を冷やすと少し楽になります。体が温まるとかゆみが強くなるので、熱いお風呂や飲酒は控えめにしましょう。治療は、内服薬でかゆみや発疹を抑えることが基本となります。まぶたや唇の腫れ、息苦しさがあるときは、すぐに医療機関を受診してください。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、かゆみのある湿疹が良くなったり悪くなったりを繰り返す皮膚疾患です。皮膚のバリア機能が低下しているところに、ダニやホコリ、汗、乾燥、ストレスなどの刺激が加わることで炎症が起こります。子どもの頃に落ち着いていたのに大人になって再発したり、仕事や家事の忙しさ、睡眠不足、ストレスをきっかけに悪化したりする方も少なくありません。顔や首、肘や膝の内側などに出やすく、かくことで肌のバリアが壊れ、さらにかゆくなる悪循環に陥りがちです。治療法は、肌の炎症を抑えるステロイドなどの塗り薬と、保湿剤でバリア機能を整えるスキンケアが基本です。患者さんの状態を見て、かゆみを抑える内服薬を処方することもあります。

接触皮膚炎(かぶれ)

「アクセサリーをつけた部分がかゆい」「新しい化粧品を使ったら赤くなった」。それは、接触皮膚炎(かぶれ)かもしれません。皮膚に触れたものが刺激になったり、アレルギー反応を起こしたりすることで、赤みやかゆみ、ブツブツ、水ぶくれなどが現れます。原因は、化粧品や毛染め剤、金属、湿布、ゴム製品、植物、洗剤など、身の回りのあらゆるものが考えられます。触れた部分に沿って症状が出るのが特徴で、症状が出始めた時期や使ったものなどを思い返して、原因を避けることが大切です。治療法は、赤みやかゆみなどの炎症を抑える塗り薬が基本で、かゆみが強い場合は抗ヒスタミン薬などの内服薬を処方することもあります。

虫刺され

虫刺されは、蚊やブユ(ブヨ)、ノミ、ダニ、ハチ、毛虫などに刺されたり咬まれたりして起こる皮膚炎です。刺されてすぐにかゆくなるものもあれば、1〜2日経ってから強く腫れるものもあります。刺されたら、まずは流水で洗い、冷やしてかゆみを落ち着かせましょう。かき壊すと、とびひなどの細菌感染につながることがあるので、爪は短めにしておくと安心です。アウトドアや庭仕事の際は、長袖・長ズボンや虫よけ剤で予防を。腫れが強い、なかなか治らないというときは、ステロイド外用薬などで早めに落ち着かせましょう。ハチに刺されて全身にじんましんが出たり、息苦しさを感じたりしたときは、すぐに医療機関を受診してください。

皮脂欠乏性湿疹

皮脂欠乏性湿疹は、肌のうるおいを守る皮脂や水分が減って乾燥が進み、かゆみや湿疹が出てくる状態です。空気が乾燥する秋から冬にかけて、すねや太もも、腰まわりによくみられ、皮脂の分泌が減るご高齢の方に多いのが特徴です。熱いお湯での入浴や体をゴシゴシ洗う習慣、暖房による乾燥なども原因となります。皮膚の表面が白く粉をふいたようになったり、細かいひび割れができたりするのが特徴です。治療法は、保湿剤によるスキンケアが基本で、湿疹やかゆみがある部分には炎症を抑えるステロイド外用薬を使用します。
毎日の入浴を少し見直すだけでも、肌は変わってきます。お湯はぬるめにして、ナイロンタオルでゴシゴシこすらず、泡でやさしく洗ってください。お風呂上がりは、肌がしっとりしているうちに保湿剤を塗るのがおすすめです。

脂漏性皮膚炎(頭のフケ)

「毎日シャンプーしているのにフケが減らない」「小鼻のわきがいつも赤くカサカサする」。そんなお悩みは、脂漏性皮膚炎かもしれません。頭皮や髪の生え際、眉間、小鼻のわき、耳のまわりなど、皮脂の多い部位に赤みやかゆみ、細かい皮むけが起こる皮膚炎で、皮膚に常にいるカビ(真菌)の一種が関わっていると考えられています。洗髪は、指の腹でやさしく洗い、すすぎ残しがないようにしっかり流すことがポイントです。睡眠不足やストレス、脂っこい食事が続くと悪化しやすいため、生活リズムを整えることも大切です。治療は、カビの増殖を抑える塗り薬などを使います。繰り返しやすい病気なので、毎日続けやすいケアの方法もあわせてお伝えします。

乾癬

乾癬(かんせん)は、皮膚が赤く盛り上がり、その表面に銀白色のフケのようなものがついて、ポロポロとはがれ落ちる慢性の皮膚疾患です。頭皮や肘、膝、腰など、こすれやすい部位に出やすく、免疫の異常によって皮膚の細胞が通常より速いスピードで作られることで起こると考えられています。見た目から誤解されることもありますが、人にうつる病気ではありません。治療は塗り薬が基本で、症状に応じて飲み薬を組み合わせます。良くなったり悪くなったりを繰り返すため、根気よく付き合っていくことが大切です。人目が気になってつらい思いをされている方も、ひとりで抱え込まずご相談ください。重症の場合は、専門の医療機関と連携して治療を行います。

掌蹠膿疱症

手のひらや足の裏に、膿(うみ)を持った小さな水ぶくれが繰り返しできる病気を、掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)といいます。膿といっても細菌によるものではないため、人にうつることはありません。水ぶくれはやがて茶色いかさぶたになってはがれ落ち、赤みや皮むけ、かゆみを伴うこともあります。原因ははっきりわかっていませんが、扁桃炎や虫歯、歯周病などの慢性的な炎症や、喫煙、金属アレルギーが関係しているとも考えられています。そのため、ステロイドなど塗り薬での治療に加えて、禁煙や歯科治療など、悪化のもとを減らしていくことも大切です。鎖骨や胸のあたりの骨・関節が痛むこともあるので、気になる症状があれば診察のときにご相談ください。

酒さ

酒さ(しゅさ)は、鼻や頬、額、あごなど、顔の中心に赤みやほてりが続く慢性の皮膚疾患です。30〜50代の女性に多く、細い血管が浮き出て見えたり、にきびのようなブツブツができたりすることもあります。紫外線や寒暖差、飲酒、辛い食べ物、長風呂、ストレスなどで悪化しやすいため、ご自身の「悪化のきっかけ」を知って避けていくことが、治療の第一歩です。日焼け止めは毎日の習慣に、洗顔はぬるま湯でやさしく、スキンケアは刺激の少ないものを選びましょう。当院では、症状に合わせた塗り薬や飲み薬に加えて、毎日のスキンケアについてもアドバイスしています。

酒さ様皮膚炎

酒さ様皮膚炎は、ステロイドの塗り薬などを顔に長く使い続けたことで、赤みやほてり、にきびのようなブツブツが出てくる皮膚炎です。口のまわりや頬、目のまわりにできやすく、ヒリヒリとした刺激感を伴うこともあります。「湿疹かな」と思って手元にあった塗り薬を塗り続け、かえって悪化してしまうケースも少なくありません。治療の基本は、原因となった塗り薬をやめることです。ただ、やめた直後は一時的に赤みが強くなることがあり、医師の管理のもとで段階的に中止していくことが大切です。自己判断せず、お困りの症状がありましたら受診してください。

しもやけ

しもやけ(凍瘡)は、寒さや冷えで血行が悪くなり、手足の指先や耳たぶ、頬などが赤紫色に腫れて、かゆみや痛みが出る症状です。昼と夜の寒暖差が大きい冬の初めや終わりに多く、温まるとかゆみが強くなるのが特徴です。予防のポイントは「冷やさない」「濡れたままにしない」こと。手袋や厚手の靴下で保温し、汗や水で濡れた手足はすぐに拭きましょう。ぬるめのお湯と冷たい水に交互につけたり、やさしくマッサージしたりして血行を促すのもおすすめです。毎年繰り返す方や、水ぶくれ・ただれができてしまった方は、血行を良くする塗り薬や飲み薬で治療しますので、ひどくなる前に受診してくださいね。

帯状疱疹

「体の片側だけがピリピリ痛む」「数日後に赤いブツブツが帯のように出てきた」。そんな症状があれば、帯状疱疹かもしれません。子どもの頃にかかった水ぼうそうのウイルスが神経に潜んでいて、加齢や疲れ、ストレスなどで免疫力が落ちたときに再び活性化することで起こります。50歳以上の方に多い一方、子育てや仕事で忙しい世代にもみられます。帯状疱疹は、何よりも早く治療を始めることが大切です。発疹が出てからなるべく早く抗ウイルス薬を飲み始めることで、皮膚が治った後も痛みが残る「帯状疱疹後神経痛」のリスクを減らすことにつながります。予防には何よりワクチン接種が有効です。福岡市では対象年齢の方は、助成が受けられます。ご相談ください。

ヘルペス

ヘルペス(単純疱疹)は、単純ヘルペスウイルスの感染によって、唇やそのまわり、鼻の下などにピリピリ、チクチクとした違和感が出た後、小さな水ぶくれが集まってできる病気です。一度感染するとウイルスが神経の中に潜み続け、風邪や発熱、疲れ、ストレス、紫外線などで免疫力が低下すると再発を繰り返すのが特徴です。水ぶくれに触れた手やタオルの共用などを通じて、人にうつることもあります。治療法は、ウイルスの増殖を抑える抗ウイルス薬の飲み薬や塗り薬を使用します。症状が出始めた早い段階で治療を始めるほど、治りが早くなりやすいため、違和感を覚えたら早めにご相談ください。

蜂窩織炎

蜂窩織炎(ほうかしきえん)は、皮膚の深いところから皮下脂肪にかけて細菌が入り込み、炎症を起こす病気です。すねや足の甲に多く、皮膚が広い範囲で赤く腫れて熱をもち、ズキズキと痛みます。発熱や寒気、だるさを伴うこともあります。きっかけは、小さな傷や虫刺され、靴ずれ、水虫によるただれなど、ほんのささいなことがほとんどです。治療は抗菌薬(抗生物質)の飲み薬が基本で、患部を冷やし、足の場合は高くして安静にすることが回復への近道です。むくみのある方や糖尿病のある方は繰り返しやすいため、水虫をきちんと治しておくこと、日頃から足を清潔に保つことも予防につながります。症状が重い場合は入院による点滴治療が必要となるため、連携する医療機関をご紹介します。

丹毒

丹毒(たんどく)は、皮膚の比較的浅い部分に、主にレンサ球菌という細菌が感染して起こる病気です。顔や足に多く、皮膚が赤く腫れ上がり、周囲との境目がくっきりしているのが特徴で、触れると熱をもって強く痛みます。急に高い熱や寒気が出ることもあり、ご高齢の方や持病のある方は特に注意が必要です。治療は抗菌薬(抗生物質)の飲み薬が中心で、症状が落ち着いてからもしばらく飲み続けていただくことが大切です。途中でやめてしまうと再発しやすくなるため、「もう治ったかな」と思っても、お薬は最後まで飲みきってくださいね。顔の赤い腫れや熱を伴う症状は、様子を見すぎず、早めに受診してください。

ひょうそ

ささくれを無理に引っ張ってしまった、深爪をしてしまった。そんな小さな傷から細菌が入り込み、指先が化膿してしまうのが、ひょうそ(瘭疽)です。指先や爪のまわりが赤く腫れて熱をもち、ズキズキと脈打つような痛みが出てきます。進行すると膿がたまり、黄色っぽく透けて見えることもあります。水仕事の多い方や、爪を噛む癖のあるお子さんにもよくみられます。予防には、ささくれは引っ張らずに爪切りで切る、ハンドクリームで指先の乾燥を防ぐといったケアが役立ちます。治療は抗菌薬(抗生物質)の飲み薬や塗り薬が基本で、膿がたまっているときは、小さく切開して膿を出す処置も行います。痛みが強いときは我慢せずに受診してください。

うおのめ・たこ

うおのめ(鶏眼)とたこ(胼胝)は、どちらも同じ場所に繰り返し圧力や摩擦が加わることで、皮膚の角質が厚く硬くなる状態です。たこは皮膚が広く盛り上がって厚くなるもので、痛みはほとんどありません。一方、うおのめは中心に硬い芯ができ、その芯が皮膚の奥に向かって食い込むため、歩くときなどに強い痛みを感じます。足に合わない靴やハイヒール、歩き方の癖、足の形などが主な原因です。見た目が似ているウイルス性のいぼの場合もあるため、正しく見分けることが大切です。治療法は、厚くなった角質や芯を削り取る処置や、角質を柔らかくする貼り薬を使用します。

やけど

やけどをしたら、まずはすぐに流水で15〜30分ほど冷やしてください。服の上からやけどをした場合は、無理に脱がさず、服ごと冷やしましょう。水ぶくれは傷を守る役割もあるので、自分でつぶさないことが大切です。やけど(熱傷)は、赤みやヒリヒリ感だけの浅いものから、水ぶくれができるもの、皮膚が白くなって痛みを感じにくい深いものまで、深さによって症状が異なります。特に、カイロや湯たんぽなどによる「低温やけど」は、見た目以上に深いところまで傷ついていることがあるので注意が必要です。治療では、やけどの深さや範囲に合わせて、塗り薬や傷を保護する被覆材を使います。跡が残りにくくするためにも、早めの受診をおすすめします。

けが

転んですりむいた、包丁で指を切った。そんな日常のけがも、皮膚科で診察・治療を行っています。まずは水道水で、傷口の砂や汚れをしっかり洗い流してください。汚れが残ったままだと、化膿したり、傷跡が残りやすくなったりします。消毒液は、傷を治そうとする細胞まで傷めてしまうことがあるため、洗い流すだけで十分な場合がほとんどです。当院でも傷の状態に合わせた処置を行い、きれいに治すためのご自宅でのケアの方法もお伝えします。出血が止まらない、傷が深い、動物に咬まれたといったときは、早めに受診してください。

異物(とげ)

木片やガラス片、植物のとげなどが、皮膚に刺さったまま残ってしまうことがあります。浅くて先端が見えているものなら、清潔な毛抜きで、刺さった方向にまっすぐ抜いてみてください。ただ、無理に取ろうとすると途中で折れたり、かえって奥へ押し込んでしまったりすることも。見えにくいもの、深く刺さったもの、痛みや腫れがあるものは、そのままにせず受診してください。放っておくと化膿したり、異物のまわりに硬いしこりができたりすることがあります。当院では、必要に応じて麻酔をし、専用の器具を使って丁寧に取り除きます。お子さんのとげも、お気軽にご相談ください。

巻き爪・陥入爪

巻き爪は、爪の両端が内側に向かって巻き込むように変形した状態で、陥入爪は、爪の端が周囲の皮膚に食い込んで炎症を起こした状態をいいます。どちらも足の親指に多くみられ、先の細い靴やハイヒール、深爪、歩き方の癖、足への負担などが主な原因です。爪が皮膚に食い込むと、赤く腫れて歩くたびに痛みを感じ、化膿したり、傷ついた部分が盛り上がる肉芽ができたりすることもあります。治療法は、炎症や化膿がある場合には抗菌薬(抗生物質)の塗り薬や内服薬を処方します。また、爪の正しい切り方など、予防のためのアドバイスも行います。

にきび

にきび(尋常性ざ瘡)は、毛穴に皮脂や古い角質が詰まり、そこでアクネ菌が増えて炎症を起こす皮膚疾患です。思春期に多くみられますが、大人になってからもホルモンバランスの乱れやストレス、睡眠不足、生活習慣などが原因で繰り返すことがあります。毛穴が詰まった白や黒のポツポツから始まり、炎症が起こると赤く腫れたり、膿をもったりします。炎症が強いまま放置したり、つぶしたりすると、クレーター状の跡や色素沈着が残ってしまうこともあります。治療法は、毛穴の詰まりを改善する塗り薬や、アクネ菌を抑える抗菌薬の塗り薬・内服薬などを、症状に合わせて組み合わせて使用します。早めの治療が、にきび跡を防ぐことにつながります。これくらいでなどと思わずに、ひどくなる前にお早めにご相談ください。

粉瘤

粉瘤(ふんりゅう)は、皮膚の下に袋状のものができ、その中に角質や皮脂がたまってできる良性のできものです。顔や首、背中、耳の後ろなど体のどこにでもでき、しこりの中央に黒い点のような穴がみられることもあります。気になって押し出したくなるかもしれませんが、無理に絞ると細菌が入り、赤く腫れて痛む「炎症性粉瘤」になることがあるので、触らずにそっとしておいてください。粉瘤は自然に治ることはなく、少しずつ大きくなる傾向があります。炎症を起こしているときは、抗菌薬や、切開して膿を出す処置で落ち着かせます。根本的に治すには袋ごと取り除く手術が必要です。小さいうちに取るほど傷跡も小さく済むので、気になりはじめたら早めに受診してください。

いぼ(ウイルス性いぼ、老人性いぼ)

いぼには、ウイルスの感染でできる「ウイルス性いぼ」と、加齢や紫外線の影響でできる「老人性いぼ(脂漏性角化症)」があります。ウイルス性いぼは手足の指や足の裏などにできやすく、触ると広がることがあります。老人性いぼは、顔や首、体などに茶色から黒っぽく盛り上がって現れる良性のできもので、早い方では30代から出てきます。治療は、液体窒素で患部を凍らせて取り除く方法が一般的で、いぼの大きさや数に合わせて、数回に分けて行います。当院では液体窒素スプレーもありますので、通常の綿棒を用いる方法より痛みが少しだけ軽くなります。老人性いぼには見た目が似ている皮膚がんもあるため、「年齢のせい」と決めつけずに、一度診察を受けていただくと安心です。

稗粒腫、軟性線維腫(アクロコルドン)

目のまわりの白くて硬い小さな粒や、首まわりにポツポツと増えてくる柔らかい突起。どちらも良性のできものですが、気になっている方は多いのではないでしょうか。稗粒腫(はいりゅうしゅ)は、皮膚の浅いところに角質がたまってできる1〜2mmほどの白い粒で、赤ちゃんから大人までみられます。軟性線維腫(アクロコルドン)は、首やわきの下、胸などにできる肌色〜茶色の小さな突起で、30代以降、年齢とともに増える傾向があり、服やネックレスに引っかかることもあります。治療は、稗粒腫は小さな穴を開けて中身を押し出す処置を、軟性線維腫は液体窒素で凍らせる方法やハサミで切り取る方法から、数や大きさに合わせてご提案します。

ほくろ(色素性母斑)

ほくろ(色素性母斑)は、メラニンという色素をつくる細胞が集まってできる良性のできものです。ほとんどは心配のないものですが、中には悪性黒色腫(メラノーマ)などの皮膚がんと見分けがつきにくいものもあります。「急に大きくなってきた」「形がいびつで、境目がぼやけている」「色にむらがある」「出血する」といった変化は、受診のサインです。診察では、ほくろの色や形、境目の様子などを詳しく確認し、悪性が疑われる場合は、切除して詳しい検査を行います。足の裏や爪にできたほくろも、一度確認しておくと安心です。ほくろ除去治療についても、患者さんの状態を確認しながらご提案させていただきます。まずは受診ください。

脂肪腫

脂肪腫(しぼうしゅ)は、皮膚の下で脂肪細胞が増えてかたまりになる良性のできものです。背中や肩、首、腕、太ももなどにできやすく、皮膚の下に柔らかいしこりとして触れ、指で押すと少し動くのが特徴です。痛みはほとんどなく、時間をかけてゆっくり大きくなります。「しこり」と聞くと不安になる方も多いと思いますが、脂肪腫そのものは良性で、すぐに体に悪い影響があるものではありません。ただ、粉瘤などほかのできものや、まれに悪性の腫瘍と見分けることが大切なので、自己判断せずに一度診せてください。見た目が気になる場合や、大きくなって違和感がある場合は、手術で取り除きます。大きさや部位によっては、連携する医療機関をご紹介します。

脂腺増殖症

脂腺増殖症(しせんぞうしょくしょう)は、皮脂を分泌する皮脂腺が大きくなることで、皮膚の表面が盛り上がってできる良性のできものです。額や頬、鼻のまわりなど皮脂の分泌が多い部分にできやすく、直径2〜5mmほどの黄色っぽい、または肌色の小さな盛り上がりで、中央が少しくぼんでいるのが特徴です。中高年の方に多くみられ、加齢や紫外線、ホルモンの影響などが関係していると考えられています。痛みやかゆみはなく、健康上の問題はありませんが、にきびや皮膚がんなどと見分けることが大切です。

皮膚線維腫

皮膚線維腫(ひふせんいしゅ)は、皮膚の中で線維をつくる細胞が増えてできる、硬い小さなしこりです。腕や足に多くみられ、大きさは数mmから1cmほど、色は赤褐色から茶色で、ほくろと間違えられることもあります。触ると皮膚の中に硬いボタンのようなものを感じ、つまむと中央がへこむのが特徴です。虫刺されや小さな傷がきっかけになることもあるといわれていますが、はっきりとした原因はわかっていません。良性のできもので、ほとんどの場合は痛みもなく、治療の必要はありません。ただし、急に大きくなった場合や見た目が気になる場合は、手術で切除することもあります。似た病気と見分けるためにも、一度ご相談ください。

ケロイド・肥厚性瘢痕

けがや手術、やけど、にきびなどの傷が治る過程で、傷跡が赤く盛り上がってしまうことがあります。傷の範囲内にとどまり、時間とともに落ち着いていくものを肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)、傷の範囲を超えて周りの皮膚にまで広がっていくものをケロイドといいます。胸や肩、耳たぶ、下腹部など、皮膚が引っ張られやすい部位にできやすく、かゆみや痛み、つっぱり感を伴うこともあります。体質も大きく関係しています。治療法は、炎症を抑える塗り薬や貼り薬、内服薬、傷跡の盛り上がりを抑える注射などを症状に合わせて組み合わせて行います。

化膿性肉芽腫

化膿性肉芽腫(かのうせいにくがしゅ)は、皮膚の小さな血管が増えてできる、赤く柔らかい盛り上がりです。数週間ほどで急に大きくなり、表面がジュクジュクして、ちょっとした刺激でも出血しやすいのが特徴です。指や唇、顔などにでき、小さな傷や巻き爪、妊娠中のホルモンの変化などがきっかけになることがあります。名前に「化膿」とついていますが、細菌が感染しているわけではなく、良性のできものです。ただ、出血を繰り返すと、日常生活でも気になりますよね。治療は、液体窒素で凍らせる方法や、手術による切除などから、大きさや部位に合わせて選びます。急に大きくなるできものは、自己判断せず早めに受診してください。

水虫(足白癬、爪白癬)

足白癬は、白癬菌というカビ(真菌)の一種が足の皮膚に感染して起こる病気で、一般的に「水虫」と呼ばれています。足の指の間がふやけて白くなったり、足の裏に小さな水ぶくれができたりして、強いかゆみを伴うことがあります。一方で、かかとが硬く厚くなるタイプのように、かゆみがなく気づかないうちに進行していることもあります。見た目だけでは区別がつきにくいため、皮膚の一部を採取し、顕微鏡で白癬菌がいるかどうかを確認してから治療を始めます。市販薬を使っていると菌が見つかりにくくなることがあるので、できれば使う前に受診してください。
爪白癬は、爪が白く濁ったり、厚くもろくなったりしますが、かゆみがないため放置されがちです。爪に異変を感じた場合は、お早めに受診ください。治療は、足白癬には抗真菌薬の塗り薬、爪白癬には爪用の塗り薬や飲み薬を使用します。少し良くなったからと自己判断でお薬をやめてしまうと、完全に治りきらずに菌が残ってしまい再発してしまうこともあります。医師が中止の診断をするまでは根気良く塗り薬を続けてください。
白癬菌ははがれ落ちた皮膚の中でも生きているため、バスマットやスリッパの共用を通じて、ご家族にうつることがあります。家族みんなを守るためにも、バスマットはこまめに洗濯し、足は毎日洗って指の間までしっかり乾かすことを心がけましょう。

いぼ(尋常性疣贅)

いぼ(尋常性疣贅)は、ヒトパピローマウイルスが皮膚の小さな傷から入り込んでできる、表面がザラザラとした硬いできものです。手足の指や手のひら、足の裏、膝などにできやすく、足の裏のいぼは、うおのめやたこと間違えられることもよくあります。いじったり、削ったりすると、ほかの場所や周りの人にうつることがあるので、なるべく触らないようにしましょう。お子さんに多く、プールなど裸足で過ごす機会が多い方も注意が必要です。治療は、液体窒素で凍らせる方法を1〜2週間ごとに繰り返すのが一般的で、症状に応じて飲み薬を組み合わせることもあります。治るまでに時間がかかることもありますが、根気よく一緒に続けていきましょう。

疥癬

疥癬(かいせん)は、ヒゼンダニという目に見えにくいほど小さなダニが、皮膚の表面に寄生して起こる病気です。肌と肌の触れ合いや、布団・衣類などを通じて人から人へうつります。夜に強くなる激しいかゆみが特徴で、お腹や太もも、わきの下、指の間などに赤いブツブツができ、手首や指の間に細い線状の発疹がみられることもあります。湿疹と間違えられやすいため、ダーモスコピーや顕微鏡でダニや卵を確認して診断します。高齢者施設などで集団発生することもあり、ご家族や介護をしている方にうつることも。治療は、ダニを退治する飲み薬や塗り薬を使い、身近な方も同時に治療することが大切です。かゆくて眠れない夜が続くときは、早めに受診してください。

円形脱毛症

円形脱毛症は、ある日突然、髪の一部が円形や楕円形に抜け落ちる病気です。自分の免疫が毛根を誤って攻撃してしまうことで起こると考えられており、お子さんから大人まで、年齢や性別を問わず発症します。抜ける範囲は、1か所だけのものから、複数できるもの、頭全体や眉毛・まつ毛にまで及ぶものまでさまざまです。治療は、範囲や症状に合わせて、塗り薬や注射、飲み薬などを組み合わせて行います。少しずつ髪が薄くなっていく男性型脱毛症(AGA)など、ほかの脱毛症とは原因も治療も異なるため、まずは正しく見分けることが大切です。髪のお悩みはとてもデリケートなもの。どうぞ安心してお話しください。

多汗症

多汗症は、体温調節に必要な量を超えて、日常生活に支障が出るほど多量の汗をかく病気です。全身に汗をかくタイプと、手のひらや足の裏、わきの下、頭や顔など体の一部に汗が多く出るタイプがあります。手汗で書類やスマートフォンが濡れてしまう、わき汗で服にシミができるなど、人前での緊張や不安につながり、悩みを抱えている方も少なくありません。体質によるもののほか、甲状腺の病気など、ほかの病気が原因となっていることもあります。治療法は、汗の量や部位、日常生活でお困りの程度などをうかがったうえで、汗を抑える塗り薬や内服薬などを使用します。「体質だから」とあきらめず、お気軽にご相談ください。

白斑

白斑(はくはん)は、皮膚の色をつくるメラノサイトという細胞が減ったり、働かなくなったりすることで、皮膚の一部が白く抜けてしまう病気です。代表的な尋常性白斑では、白いまだら模様が顔や手足、体などに現れ、少しずつ広がっていくこともあります。自分の免疫がメラノサイトを攻撃してしまうことが原因の一つと考えられています。痛みやかゆみはなく、人にうつることもありませんが、目立つ場所にできると、人の目が気になってしまいますよね。治療は、ステロイドの塗り薬に加えて、白くなった部分に絞って紫外線を当てる光線療法も選択肢になります。治療には時間がかかることも多いため、焦らず、根気よく一緒に取り組んでいきましょう。

皮膚がん

皮膚がんは、皮膚にできる悪性の腫瘍で、基底細胞がん、有棘細胞がん、悪性黒色腫(メラノーマ)などがあります。長年浴びてきた紫外線が大きな原因の一つとされ、顔や手の甲など日光に当たりやすい部位に多く、ご高齢の方によくみられます。ほくろやしみ、いぼ、治りにくい湿疹などと見分けがつきにくいものもありますが、目で見える場所にできるからこそ、早く見つけやすいがんでもあります。「急に大きくなった」「形や色がいびつ」「ジュクジュクや出血がなかなか治らない」、そんなできものは要注意です。当院ではダーモスコピーで詳しく確認し、疑わしい場合は専門の医療機関と連携して治療を進めます。日頃からの紫外線対策も、大切な予防のひとつです。
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